フリーランスとして働くシステムエンジニアの中でも、人によって働き方は様々です。
会社員のSEと違って、フリーランスの良いところは、この「働き方」をある程度自分自身で選ぶことができるというところです。
大きく分けると、以下の4つに分けられます。
- 残業上等のスタイルでバリバリ働く
- 自分の技術が通用する職場で楽に働く
- 技術向上のためスキル+αの現場で働く
- 単価重視で働く
では、この4パターンは具体的にどのような仕事のスタイルなのか、ご紹介したいと思います。
残業上等のスタイルでバリバリ働く
納期まで十分な期間がなかったり、大規模な製造を抱えているようなプロジェクトを好むSEです。
会社員の製造部隊が行うような作業が多く、月に100時間を超える残業も苦にしない(むしろ望むところの)残業代も含めた報酬をがっつり稼いでやろうという考えです。
個人的な意見では、フリーランスとしてあまりこのような働き方はお勧めできません。高額な報酬は確かに魅力的ですが、フリーランスには会社員なら当然持っている有給休暇が無いためです。
個人で保険に加入しているのであればよいと思いますが、一度体を壊してしまうとその間は仕事ができないことになります。長期的にフリーランスとして活躍したいと考えているのであれば、避けたほうが良い仕事のスタイルと言えるでしょう。
自分の技術が通用する職場で楽に働く
「楽に働く」というと語弊があるかもしれませんが、自身の技術が通用する現場を選んで気持ちを楽にして働く、というスタイルをとるということです。
私自身、このスタイルで働くことができることを目的に今の現場を選んでいます。
このスタイルの良いところは、自身の技術が通用するプロジェクトなので、仕事においてのストレスが少なくて済むというところです。また、稼働時間も安定していることが多いので、趣味や娯楽に使える時間が取りやすいというメリットもあります。
私の場合、このスタイル+現場が近いこと、を条件に現場を探したため、デメリットとして案件数が限られるということがありましたが、幸い希望した通勤時間内に収まる案件を見つけることができました。
「せっかくフリーランスになったのだから、趣味や勉強の時間を得たい」と考えている人にとっては、一番働きやすいスタイルなのではないかと思います。
技術向上のためスキル+αの現場で働く
自身の技術だけではなく、+αで新たな知識・技術を得るための案件を選んで働く、というスタイルです。
私の場合、「案件を簡単にして自由な時間で技術向上の学習をしよう」という考えですが、このタイプのシステムエンジニアは仕事の中で成長をしようという考えのエンジニアです。
学習と仕事を一緒にできるという点では一番良い働き方ではないかと思いますが、デメリットもあります。
まず、お客様が技術のないエンジニアを雇うか、ということです。つまり、参画見込みのある案件が他の働き方と比べて少ないといえます。
もう一つ、参画できる案件が見つかった場合でも、技術が無い分単価を安く設定されることもあります。
ただ、本当に習得したい技術なのであれば、その「差額=授業料」と考えれば十分魅力的な働き方と言えるでしょう。
単価重視で働く
募集案件の中には、月単価100万円を超えるような高額報酬案件がちらほら存在します。
高い技術・知識を有する案件であることも多いのですが、中には、広く知られていないプログラミング言語や技術をつかった案件であることもあります。
いろいろなプロジェクトを経験していると、会社内での独自言語やフレームワークを使用した開発現場にも遭遇することがあります。
このような案件の場合、募集をかけても技術者自体が集まらなかったり、技術者がいたとしても、単価が低いとほかの案件を優先されてしまうことが考えられます。
良いタイミングでこのような案件が見つかればラッキーですが、デメリットは当然、汎用性のない知識であるという大前提があることを忘れてはいけません。
以上のように、フリーランスのシステムエンジニアといっても働き方は十人十色です。
どのスタイルが正解ということはありませんので、各々自分に合ったスタイルで働けることが、フリーランスのメリットなのです。